
みなさん、こんにちは。
人文学研究振興会、椎名です。
今週のコラムをお届けいたします。
今日のテーマは
「経営者の孤独を癒す人文学」
です。
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人間はそもそも孤独な存在なので、取り立てて経営者だけが孤独なわけではない、という見方もあります。
ですが、実際に社内に同等の存在は一人もいないわけですから、理解が得られにくいのも致し方ないことです。
では、社外の同じ立場である経営者と仲良くなろうするのはどうか?
これも異業種であればまだしも、競業を相談相手とできるかといえば、それも難しいのも触れるまでもありません。
経営者で古典に精通している人が多いのも、このような背景から来ているのではないかと見ています。
人文学分野の研究振興を一助として担っている身としては、これほどありがたいことはありません。
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ただ、経営者の方における人文学というのは、教養や経営者の孤独を補うものでは決してありません。
なぜなら、古典というのは、完成されたものであって、揺らぐことはないからです。
ですが、現代に生きる私たちというのは、常に移り行く存在です。
「ゆく河の流れは絶えずして」ではありませんが、河は川であって川ではありません。
このことから、あくまでも壁打ち相手として、とらえているのではないかと見ています。
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実行することが目に見えないものほど、その事業や組織にとって大事であることは往々にしてありますが、
大事であるからゆえに目に見えるわかりやすいものではなく、抽象的でパッと理解しにくい性質のものでもあります。
簡単に理解できないからこそ大事であって抽象的ではあるのですが、そのような性質のために理解を得にくいということです。
これは「孤独」というのと、同じです。
物理的に一人というわけではなく、人はたくさんいるのですが真に理解できる人がおらず「独り」というのが実際なのです。
経営者の重鎮が、日曜夜の誰もいない禅寺で高僧とともに、問答と坐禅をするのと少し似ています。
「同行二人」とは言い得て妙で、物理的に二人というだけではなく、法人と個人・主観と客観・事業と私事といった、経営者の二面性や二者性をもって、現代では用いられているのではないかと考えています。
最後まで、お読みいただきまして、ありがとうございました。
本日もゆっくりお過ごしください。
人文学研究振興会
椎名